J-POP レビューステーション

音楽の言語化をテーマに、J-POPの名曲やアーティストをレビューするブログです。

なぜCHAGE and ASKA「PRIDE」は多くの人々を癒すのだろうか

私は、今週、ようやく社会復帰しました。
世間的には大変な病気ではなかったのですが、私にとっては結構大変な病気で、36年ぶりの入院・手術を体験しました。
もうカミングアウトしようと思い、その体験を今、小説化しております。

こうした体験の中、改めて音楽には助けられました。
巷では音楽療法という言葉があるとおり、音楽は、心身の回復に欠かせないな、と感じております。
さすがに、手術の日は、音楽のことなど頭から消えていましたが、翌日からの回復期になると無性に音楽が恋しくなりました。

本当に辛すぎるときは、音楽どころではなくなるのですが、その時期を通り過ぎると音楽が心身を癒してくれたり、回復する勇気をくれたりします。

そこで、思い出したのが、かつてテレビ番組『奇跡体験!アンビリバボー』で、CHAGE and ASKAの音楽が少女の難病を治したという話。

ASKAさんが以前、ブログで振り返っておられます。

ASKA BLOG「奇跡は自分が起こすものだ」

sp.fellows.tokyo

いろいろネットを見ている中、見つけたのがひすいさんの記事。
日々「PRIDE」を聴いていたら、症状が飛躍的に回復したそうで。

『ひすいのTEKUTEKU行くさ☆』奇跡が起きた Chage & ASKA の PRIDE を流しながら伊勢旅行へ ☆

ameblo.jp

私も、CHAGE and ASKAの楽曲の中で最も好きなのが「PRIDE」。
なので、日々このライブ動画を視聴しています。

CHAGE and ASKAの「PRIDE」(史上最大の作戦 THE LONGEST TOUR 1993-1994)

それにしても、病人を見舞う歌ではない「PRIDE」がどうして、こんなにも心身を癒してくれるのでしょうか。

言葉で解明するのは難しいのですが、挫折からの救いと勇気を与えてくれる曲なので、病気という一種の挫折から、回復しようとする人々の心に響くのかもしれません。

さらには、メロディーに乗せて歌われるフレーズの断片が共鳴を呼び起こすというのもあります。
「思うようには いかないもんだな」
「心の鍵を壊されても」
「何が真実か わからない時がある」
こういった断片的なフレーズが病気の心に、共感とともに優しく響いてくるのです。

歌は、実際に歌われている内容を超えて、様々な境遇の人々を癒すことができます。

その代表例が24時間テレビで毎年頻繁に歌われるZARD「負けないで」でしょう。

この曲は、夢を追う恋人を遠距離で応援する歌ですが、24時間テレビでは病気の人や障がいを持つ人、過酷なマラソンをする人などを応援する歌として歌われています。

こうやって、境遇も時代も超えて、脈々と歌い継がれて多くの人々を癒す歌こそ、名曲と呼ぶのでしょう。