J-POP レビューステーション

音楽の言語化をテーマに、J-POPの名曲やアーティストをレビューするブログです。

CHAGE and ASKA2000年代ライブ映像公開!ASKA2009年以降ライブ映像公開!

緊急事態宣言がまだまだ延長となりそうな中、今週も、ASKAさんとCHAGE and ASKAのライブ映像が続々公開となりました。

まずは、ASKAさんが2009年以降のライブ映像。

【後編】「ASKA CONCERT TOUR 2009 WALK」

ライブツアー『WALK』を象徴するのは後編1曲目の「帰宅」でしょう。

ASKAさんは、この年、デビュー30周年。
「帰宅」を歌う前にデビューからの30年を振り返り、歌詞に出てくる「あの頃に見た空」の原風景を明かします。
1980年代前半、CHAGE&ASKAのレコード売り上げが伸び悩み、そのせいでASKAさん自身が限界を感じ始めて、一晩中眠れないまま見た夜明け前の空であることを。

そのMCから始まる「帰宅」は、ASKAさんが歩んできた音楽活動の苦悩までが流れるように見えてきて、聴き手が若い頃に経験した挫折と重なり合い、まさに全身が震えるほどの共感に襲われます。

さらに、3曲目から7曲目は、人気投票すると必ず上位に来る名曲。最高潮の盛り上がりを見せてくれます。


【前編】「ASKA CONCERT TOUR 10>>11 FACES」

これまで、後編ばかりをおすすめしてきましたが、このライブだけは、前編がおすすめなんです。
何といっても、前編があまりにも神セットリストなので。

1. 「MY Mr.LONELY HEART」
2. 「晴天を誉めるなら夕暮れを待て」
3. 「L&R」
4. 「天気予報の恋人
5. 「めぐり逢い」
6. 「くぐりぬけて見れば」
7. 「君の好きだった歌」
8. 「MIDNIGHT 2 CALL」
9. 「あなたが泣くことはない」
10. 「Far Away」
11. 「201号」

セルフカバー企画アルバム『君の知らない君の歌』のために、進化した「君の好きだった歌」「201号」が特におすすめです。
ASKAさんは、セルフカバーすると原曲を大きく超えてくることが多くて驚かされます。


【第二部】「ASKA PREMIUM SYMPHONIC CONCERT 2018 THE PRIDE」

ASKAさんの復活コンサートとなった『THE PRIDE』の最高潮は、タイトル曲の「PRIDE」となりそうなものですが、実感としては「YAH YAH YAH」でした。

シンフォニックコンサートは、紳士淑女が座って聴き入るオーケストラのコンサート。
そんな常識を覆すありえない光景が現れたのは、「YAH YAH YAH」の後半。ASKAのシャウトに呼応するかのように、観客が1人、また1人と立ち始めるのです。そして、ついに観客全員が立ち上がって、拳を振り上げる奇跡が……。

歌い終わった後のASKAさんは、確かに涙ぐんでいましたね。


そして、CHAGE and ASKAのライブ映像は、ついに2000年代です。全22曲の中から私が気になった5曲をご紹介します。

[LIVE] RED HILL / CHAGE and ASKA / Concert 2007 alive in live

CHAGE and ASKAの集大成となるライブパフォーマンスを挙げるとすれば、真っ先に浮かぶのが『alive in live』の「RED HILL」です。
すべてがきめ細かくかみ合うことによって、アコースティックライブとは思えない巨大なエネルギーを生み出しています。


[LIVE] no doubt / CHAGE and ASKA / Concert tour 2007 DOUBLE

なぜ「no doubt」を差し置いて「群れ」がシングル?と思ったのも今は昔。
当時は、新しい音楽を追求するために、過去を断ち切ろうとしていたのでしょうね。

「no doubt」は、私の中でも詞がかなり好きな曲。ASKAさんが得意とする比喩表現が至高の芸術として仕上がっています。
「夏の肌が消えるように別れた」「愛の色を伸ばしながら通り抜け 絵の具が切れたとこにたたずんでいた」のフレーズだけで、恋愛をしてから別れるまでの関係を鮮明に描いてしまうASKAさんの感性は、尋常ではありません。

『DOUBLE』は、「PRIDE」も絶品なので公開してほしかったのですが、今回は公開されていません。
緊急事態宣言が延長になったら、ぜひとも「PRIDE」を公開してほしいところです。


[LIVE] 安息の日々 / CHAGE and ASKA / 25th Anniversary Special チャゲ&飛鳥 熱風コンサート

CHAGE and ASKAのデビュー25周年を記念して「戻ってみるのも悪くない」というキャッチコピーで開催となった『チャゲ&飛鳥 熱風コンサート』。

パラダイス銀河」が話題になったライブですが、私としては最も印象に残ったのが「安息の日々」。
1982年という初期の楽曲で、宮沢賢治の「雨ニモ負ケズ」を連想させるほどの名曲です。

人生を振り返り、今後の人生を展望するうえで、誰もが共感できる世界を描いています。
聴くたびに、普遍を感じさせてくれます。


[LIVE] On Your Mark / CHAGE and ASKA / CONCERT TOUR 2004 two-five

宮崎駿さんの最高傑作となった短編映画「On Your Mark」を生み出したのが、CHAGE and ASKAの「On Your Mark」。
日本の映画史と音楽史を代表する天才の代表作がともに「On Your Mark」であるというのは、もはや偶然ではなく必然でしょう。


[LIVE] BIG TREE / CHAGE and ASKA / COUNTDOWN LIVE 03-04 in SAPPORO DOME

CHAGE and ASKAが生み出す壮大なスケールと観客を圧倒する歌唱力・ハーモニーは、彼ら以外では成立しません。

彼らのライブがなぜ絶大な人気を誇ったのか。
それは、この「BIG TREE」が雄弁に語ってくれます。